時代劇名優一覧(男優編)・汐路章/三匹が斬る! 第13話:冬椿、越すに越されぬ女郎坂(制作/テレビ朝日・東映)

時代劇名優一覧(男優編)・汐路章/三匹が斬る! 第13話:冬椿、越すに越されぬ女郎坂(制作/テレビ朝日・東映)

悪徳代官の三浦(浜田晃)から十手を預かる女郎屋の主・甚兵衛役で登場する汐路章先生。

 

まずは自分の経営する女郎屋で白粉を大量に販売して大儲けした陣内(春風亭小朝)を呼びつける甚兵衛。

氷のように冷たい表情で「売れ行きがよくてよかったねぇ・・」

時代劇名優一覧・汐路章

御礼と称して小銭を渡そうとする陣内に、汐路先生は「半分出しな」と法外な要求をふっかけます。

「怖い顔して冗談ばっかり」と取り繕おうとする陣内に、十手をちらつかせながら、陣屋の牢には空きがあるなどと言ってさらなる圧力をかけ、売上を巻き上げる汐路先生(笑)

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さて、代官一味の悪行に耐えかねて決起した百姓集団のひとり、清次郎(岡野進一郎)が一味の手に落ち、代官所に引っ立てられます。

甚兵衛たちが、頭目と目される「天狗政」の居場所を白状させるために清次郎を拷問にかけているところへ、子分の源太(井上茂)らが駆けつけ、平四郎(高橋英樹)や陣内の邪魔立てによって、村から連れて来た女たちに逃げられたことを報告します。

ブチぎれる甚兵衛。

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「バ、カ、ヤ・・・」

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「ロォォォォッ!!」

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演技が自由過ぎる・・・(笑)

 

代官所から清次郎を処刑する旨のお触れが出たことが分かり、峰雲寺の和尚・良寛(石山律雄)が代官所を訪れ「天狗政」を名乗ります。が、実は決起集団は百姓の寄せ集めで、頭目に当たる人物は存在しないのでした。

それを知ってか知らでか汐路先生。

「お代官、こいつは天狗政なんかじゃねぇ。クソ坊主の良寛だよ」

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本当にクソ坊主って台本に書いてあったのかな・・・(笑)

そこへ天狗のお面をかぶった平四郎、千石(役所広司)、陣内の三匹が登場して斬り合い開始!

子分の仙吉(石倉英彦)を盾にする卑怯な汐路先生(笑)

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最後は陣内に白粉の売上げの恨みを晴らされて絶命。

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ギョロ目に深い皺の刻まれた精悍なマスクが見る者の心を捉えて離さない汐路先生。甚兵衛のような「ワルの親分」は定番の配役ですね。

「三匹が斬る」シリーズと言えば、小朝師匠によるやりたい放題の即興芝居が売りのひとつでしたが、本作では汐路先生も負けず劣らず、枠にとらわれない型破りなお芝居で楽しませて下さいます。