斬られ役列伝・和崎俊哉編/長七郎江戸日記(第1部) 第30話:剣客有情(制作/ユニオン映画 制作協力/東映太秦映像)

勘定奉行・矢部帯刀(上野山功一)と組んで殺し屋稼業を営む町道場主・佐伯重四郎役として登場する和崎俊哉名人。ラス立ちでは長七郎(里見浩太朗)と1分半を超える死闘を演じます。
矢部を斬り伏せた長七郎を「殿様剣法で儂の一刀流が倒せるかな?」の名セリフと共に庭で待ち受ける和崎名人。
近づいて来た長七郎に至近距離から・・・
居合の一撃を仕掛ける和崎名人。
順手より鞘から抜き切るのが難しい逆手で抜いてますね・・・。
刀を払われた後、横払い・・・
袈裟斬り・・・
突きと連続技を繰り出す和崎名人。
縁側へと駈け上がってから、長七郎と対峙しつつ後ずさる和崎名人。この足捌きが大変美しい!
構えは片手八相。
真向斬りで斬りかかるが・・・
長七郎に躱され・・・
さらに水平斬りを仕掛けるも・・・
長七郎に大きく払われ・・・
刀を払い返しつつ後ろに跳び退いて・・・
構え直す・・・
和崎名人。
脇構えに移行してから・・・
大きく斬り上げた刀を・・・
長七郎に払われたうえ・・・
袈裟掛けの一太刀を繰り出されて右手に跳び退き・・・
片手突きを繰り出すも刀を払われ・・・
振り向きざまに真っ向斬りを繰り出すも・・・
二刀で受け止められ・・・
さらにかぶせられる和崎名人。
そのまま右手に移動後・・・
長七郎に刀を払い上げられるタイミングでカメラ位置移動。
飛び上がったまま刀を振りかぶって・・・
振り下ろすが躱され・・・
逆に長七郎の・・・
渾身の水平斬りを躱すのに精一杯の和崎名人。
切っ先を突き付けたまま・・・
前進して来る長七郎の前に・・・
後退するほかなく・・・
苦し紛れに振りかぶったところで・・・
ガラ空きの胴をスッパリ抜かれる・・・
和崎名人。
カメラ位置変わって、暫し硬直の後・・・
最後の力を振り絞って・・・
斬りかかるも・・・
とどめの袈裟懸けを喰らう和崎名人。
この時点で既に逆手に持ち替えてますね。受け身を取りやすいように、かな?
切っ先を天に向けたまま5秒ほど(長い・笑)硬直した後に・・・
ゆっくりと・・・
廊下に・・・
倒れ込む・・・
和崎名人。
第7話「風流あずま歌」では、貧しさに勝てず悪の手先になりかけるが、最後は悪の一味と闘って斬り死にする妻思いの浪人者を好演されていた和崎名人。以降は悪役としての出演が続きましたが、その度にラス立ちでは大暴れされておられました。
和崎名人の鉄板動作のひとつに、斬られると切っ先を天に向け、しばらく硬直してから、その姿勢のまま倒れるというのがあります。第72話「稲妻に浮かぶ顔」の小普請組支配・荒尾大膳役のときもそうでした。こっそり膝をうまく使わないと大ケガをするやつですね。
改めてよく観察してみると、振りはややスローですが、一手一手の動作がしっかりしているうえ太刀筋にブレがないので、安心して立ち回りを見ていられる俳優さんですね。また殺陣に限らずお芝居全般に渡って所作が非常に美しいです。まさに時代劇俳優のお手本のような存在の方だと思います。