斬られ役列伝・福本清三編／長七郎江戸日記（第１部） 第２話：風流献上鷹始末（制作／ユニオン映画　制作協力／東映太秦映像）

将軍家へのお鷹献上にかこつけ、江戸家老・外山佐仲（青木義朗）の藩金横領を追及するため江戸へ出府して来た酒井家城代家老・高須隼人（内藤武敏）の暗殺を謀る外山に雇われた無頼の旗本集団・蜻蛉組の一員としてラス立ちに登場する福本名人。斜面を転がり落ちるスタントマン顔負けの活躍ぶりです。

斬り合い開始後、奔田陵氏→木下通博氏→山口某（藤沢徹夫）→林某（丘路千）と斬り伏せた長七郎（里見浩太朗）と対峙しつつ後ずさる福本名人（画面右）。

その後、逃げる外山や蜻蛉組頭領・跡見十郎太（田中浩）を追う長七郎に正面から斬りかかった安藤某（笹木俊志）に続いて突きを繰り出すも・・・

大刀ではたき落とされる福本名人。

そのまま手首を返し・・・

長七郎の足元を斬り上げるも・・・

ひらりと跳んで躱される福本名人。

カウンターで長七郎が振り下ろした一刀をまともに喰らい・・・

その場で・・・

身体を捻って・・・

一回転し・・・

そのまま斜面を・・・

ゴロゴロ・・・

ゴロゴロ・・・

ゴロゴロ転がり落ちる福本名人。

東映の斬られ役の皆さんには、斬られ方によって「危険手当」が出ると聞いたことはありますが、端役中の端役としての出演にも拘わらず福本名人、よくこんな危ない斬られ方を引き受けたなぁ、と感心するほかありません。左手でしっかり受け身を取りながらとは言え、結構な角度の斜面ですから、まさに「目にも止まらぬ」スピードで転げ落ちてますね。

福本名人も凄過ぎるのですが、その後、この急斜面を草履履きで何なく駆け下りていく里見氏も、私は凄いと思います。