斬られ役列伝・峰蘭太郎編/闇を斬る!大江戸犯科帳 第11話:運命の銃弾(製作著作/ユニオン映画 制作協力/東映太秦映像)

斬られ役列伝・峰蘭太郎編/闇を斬る!大江戸犯科帳 第11話:運命の銃弾(製作著作/ユニオン映画 制作協力/東映太秦映像)

猿の軍蔵(木谷邦臣)ら捕縛した盗賊に恩赦を仄めかして隠し金を騙し取った挙句に処刑していた事実を大目付・一色由良之助(里見浩太朗)に掴まれた南町奉行・山科上総介(原口剛)が、一色を暗殺するために八丈島から呼び寄せた盗賊・五月雨の紋次(菅貫太郎)の口を封じるために送り込んだ武士団の一人として登場する峰蘭太郎名人。見せ場はラス立ちです。

 

山科の「斬れ、斬り捨てぃ」の号令のもとに抜刀する峰名人(左)。

斬られ役列伝・峰蘭太郎

細かいことですが、さすがは峰名人。鞘を握る左手の形が美しいですね。

中盤、カメラのアングルが切り替わって峰名人は座敷からのスタート(左奥)。

斬られ役列伝・峰蘭太郎

一人斬り捨てた一色が、さらに斬りかかって来た高木英一氏の足を払って倒したうえにその腹を突き刺します。その背後から・・・

斬られ役列伝・峰蘭太郎

一色に斬りかかろうとする峰名人。

斬られ役列伝・峰蘭太郎

しかし一色の目付ですぐさま刀を引いて後ずさる峰名人。

斬られ役列伝・峰蘭太郎

右半身を引いたうえで右手に持った刀の切っ先を一色の方へと向ける峰名人。

斬られ役列伝・峰蘭太郎

峰名人、今回はこの構えを基本とする武士の設定でいくようです。それにしても、刀を振りかぶってから引いて構え直すまでの一連の動きがとてもリズミカルで、観ていて大変気持ちがいいです。

終盤、南町の同心で山科の一の腹心である多賀重四郎(藤沢徹夫)が一色に斬られます。

斬られ役列伝・峰蘭太郎

多賀が倒れると共にその陰から姿を現し・・・

斬られ役列伝・峰蘭太郎

例の構えから一色に斬りかかろうとするが、またしても目付で動きを制止される峰名人。

斬られ役列伝・峰蘭太郎

ビビってじりじり後退する峰名人。

斬られ役列伝・峰蘭太郎

意を決して大きく振りかぶり斬りかかるも・・・

斬られ役列伝・峰蘭太郎

受け流される峰名人。

斬られ役列伝・峰蘭太郎

続けて大上段に振りかぶり一色に真っ向から斬りつけるも・・・

斬られ役列伝・峰蘭太郎

鳥居受けで刀をガッチリ受けられる峰名人。

斬られ役列伝・峰蘭太郎

そのままグリグリ刀を押し込もうとする峰名人。

斬られ役列伝・峰蘭太郎

しかし一色に右手方向へといなされる峰名人。

斬られ役列伝・峰蘭太郎

素早く時計回りに反転し・・・

斬られ役列伝・峰蘭太郎

高見裕二氏を切り捨てた一色に片手で突きを繰り出すも・・・

斬られ役列伝・峰蘭太郎

刀を払われ・・・

斬られ役列伝・峰蘭太郎

逆に突きを繰り出されて・・・

斬られ役列伝・峰蘭太郎

慌てて今度は半時計回りで反転しながら飛び退く峰名人(の刀・笑)。

斬られ役列伝・峰蘭太郎

その際、一色に斬りかかった高木英一氏がガラ空きの腹を突かれます。左半身を引いた状態で刀を振り上げて一色に斬りかかろうとするが、またも一色の目付の前に動きを止められる峰名人。

斬られ役列伝・峰蘭太郎

ちょっと変な構えですが、刀が映り込むようにカメラのアングルを計算した結果でしょうね。

さて、高木氏の腹を突いたまま一色はゆっくりと山科の方へと移動して行きます。刀を振り上げたまま一色と睨み合う峰名人。

斬られ役列伝・峰蘭太郎

まだ突いてる・・・(笑)

斬られ役列伝・峰蘭太郎

(高木氏の腹を突いてから)7秒後にようやく刀を抜いた一色に斬りかかろうと上段に振りかぶるが思いとどまる峰名人。

斬られ役列伝・峰蘭太郎

笹木俊志氏を斬り捨てた一色に斬りかかった山科に続いて・・・

斬られ役列伝・峰蘭太郎

一色に斬りかかり・・・

斬られ役列伝・峰蘭太郎

天、天と打ち合った後・・・

斬られ役列伝・峰蘭太郎

さらに大きく振りかぶって一色に斬りかかるも・・・

斬られ役列伝・峰蘭太郎

抜き胴を決められる・・・

斬られ役列伝・峰蘭太郎

峰名人。

斬られ役列伝・峰蘭太郎

半時計回りに身体を反転させながら大きく仰け反る峰名人。

斬られ役列伝・峰蘭太郎

目線は地面を向いたまま身体を起こして暫し硬直し・・・

斬られ役列伝・峰蘭太郎

さらに身体を反時計回りに鋭く捻って地面へと倒れる峰名人。

斬られ役列伝・峰蘭太郎

 

終盤、カメラのアングルが一色側の目線に切り替わってからは、峰名人が実質的にメインの構図になっています。ここぞとばかりに、その表情でお得意の「ビビる武士」のお芝居をされる峰名人。その後の人並み外れてしなやかな刀捌きと言い、今回もとてもいい仕事をされてますね。

 

なお大江戸犯科帳シリーズの音楽担当は川村栄二氏。八百八町夢日記シリーズでも音楽を担当され、数々の名曲を編み出されましたが、本作のラス立ちで使用された、エッジの効いたリズムベースにかぶせられた弦楽器や管楽器が奏でる哀愁漂うメロディが心の琴線に触れるBGMは、氏の最高傑作だと思います。