時代劇アイドル編・本間由美/半七捕物帳 第11話:闇の顔役(製作/ユニオン映画 制作協力/東映太秦映像)

時代劇アイドル編・本間由美/半七捕物帳 第11話:闇の顔役(製作/ユニオン映画 制作協力/東映太秦映像)

里見浩太朗氏主演の人情時代劇シリーズ「半七捕物帳」は第4話にひょっこり登場したかと思うと、無名のゲスト女優さんには凡そ不釣り合いな迫真の斬られっぷりを披露。その演技が太秦界隈で評判を呼んだか、早速シリーズ第11話となる本作にも再登板を決めた、その控えめな可憐さから目が離せないB級美人女優・本間由美さん。今回演じるのは、大店の御新造さんで一児の母でもある、おせいさん。最終的には一家共々、謎の殺し屋に殺害されてしまうのですが、本作ではアップのシーンも多めで、そのキュートな魅力を余すところなく伝えて下さいます。

 

まずは物語の冒頭から、水上保広氏演じる蔵前の材木問屋・紀州屋宗助とその子、松太郎(中西健太)と共に、親子三人して神社へお参りに訪れるシーン。

時代劇アイドル編・本間由美

目を閉じて手を合わせてるだけで美人オーラがビンビンの本間由美さん・笑

時代劇アイドル編・本間由美

紀州屋「さ、行こ!」

時代劇アイドル編・本間由美

早速、池に向かって駆け出した松太郎に「近づくと危ないぞ!」と叫びながら追いかける宗助。まずは松太郎を捕獲して安全を確保してから・・・

紀州屋「この子の七つの誕生祝いだ、駒形の川松へ、食事にでも行こうか」

時代劇アイドル編・本間由美

「まぁ嬉しい!」

時代劇アイドル編・本間由美

早速キュートさ全開の本間由美さん、ブリっ子ママを演じてもドハマり・・・笑

「松太郎?父ちゃんがねぇ、美味しいもの御馳走してくれるんですって」

時代劇アイドル編・本間由美

紀州屋「じゃ、行こ!」

時代劇アイドル編・本間由美

親子三人仲睦まじいうえに富裕層。まさに幸福の見本市のような紀州屋一家。

 

さて、川松では料理が運ばれて来るまでの待ち時間に退屈して独楽遊びを始める行儀の悪い松太郎。

「これっ、静かにおしっ」と嗜(たしな)める由美さんですが・・・

時代劇アイドル編・本間由美

「退屈なんだろう」と松太郎の良き理解者である紀州屋パパ。

時代劇アイドル編・本間由美

どこまでも優しそうな両親に恵まれた果報者の松太郎。そして、料理が来るまで池の鯉でも見ておいで、と提案する水上パパ。

時代劇アイドル編・本間由美

「池があるんですか?」と聞き返す由美さんに「あの~、向こうだよ」と指さす水上パパと・・・

時代劇アイドル編・本間由美

元気に送り出すママ。

「松太郎、行っといで!」

時代劇アイドル編・本間由美

「うん!」と駆け出していく松太郎を見送る笑顔がどこまでも愛くるしい本間由美さん。

時代劇アイドル編・本間由美

やがて仲居役の勇家寛子さんと鈴川法子さんが料理を運んで来て・・・。

紀州屋「おせい、松太郎を呼んでおいで」
おせい「えぇ」

時代劇アイドル編・本間由美

しかし池の周りを見渡しても、どこにもいない松太郎。

「松太郎・・・? 松太郎・・・?」

時代劇アイドル編・本間由美

「!!」

時代劇アイドル編・本間由美

「幸福絶頂」紀州屋一家の運命はここで暗転。既に池の中で死体になっている松太郎を見つけてしまった由美さん(ちょっと眉毛が変・・?)。

「松太郎!」

時代劇アイドル編・本間由美

と、不意に喉元に突きつけられる剃刀。

時代劇アイドル編・本間由美

「!」

時代劇アイドル編・本間由美

滑るように喉笛を掻き切る剃刀、由美さんは「ぅぐっ!」と渾身の呻き声・・・

時代劇アイドル編・本間由美

からの、悲鳴とともにドボーン(たぶん吹替え)

時代劇アイドル編・本間由美

ちゃんと松太郎がフレームインしているところに、メガホンをとる関本郁夫氏の拘りが窺い知れます・・・笑

で、ついには水上パパも殺されて一家皆殺しと相成るわけですが、本作に限らず、死体の描写には一切手を抜こうとしない、スーパーリアリスト・関本郁夫(監督)。

時代劇アイドル編・本間由美

美人女優・本間由美さんとて泥まみれにして容赦なし・笑

時代劇アイドル編・本間由美

前作よりもさらに瞬速、物語開始から僅か2分余りで殺されてしまう、あまりに儚い本間由美さんでした(頼むからもうちょっと生かして・・・)

 

前作では、赤ん坊を半七(里見浩太朗)邸に預けて姿をくらますという、シナリオ展開上も重要でミステリアスな女を演じた由美さん、本作では明るく優しいお母さんという大変分かりやすい役を演じられたわけですが、「(御馳走にありつけて)まぁ嬉しい!」や「(池の鯉を見に)行っといで!」のシーンなど、「時代劇」という枠の様式美に捕らわれる事なく、前作とは打って変わってのびのびと演じておられる姿が印象的です。メイクひとつとっても「時代劇馴れしてない」感が醸し出されていて、却って記憶に残ってしまうところもご愛敬ですね・笑