斬られ役列伝・峰蘭太郎編/江戸を斬るVIII 第5話:意外な目撃者(製作/C・A・L 制作協力/東映太秦映像)

斬られ役列伝・峰蘭太郎編/江戸を斬るVIII 第5話:意外な目撃者(製作/C・A・L 制作協力/東映太秦映像)

山城屋の番頭・幸助(頭師孝雄)を使って商売敵の井筒屋と山城屋(波多野博)を殺害した材木商・河内屋五郎兵衛(草薙幸二郎)に飼われているヤクザ者・鳴滝の荒蔵(深江章喜)配下の浪人者としてラス立ちに登場する峰蘭太郎名人。手数は少な目ですが、名人ならではの美しい太刀筋と身体捌きを余すところなく披露してくださいます。

 

山城屋殺害の現場を見てしまった、井筒屋の一人息子で今は蜆売りの一太(勝見和也)が持ち去った山城屋の財布に入っていた河内屋と山城屋の密約の証拠となる書付けを取り戻すために、荒蔵一味は一太の母親・おとよ(東千晃)を人質に取り、一太共々財布の隠し場所である初音稲荷に向かいます。

無事に書付けを取り戻した荒蔵たちが二人の口を封じようとしたところに金四郎(里見浩太朗)が登場して斬り合いがスタート。

荒蔵の子分(浜田隆広)から長ドスを取り上げた金四郎は、続けざまに三人の浪人者を倒します。三人目の奔田陵氏に峰打ちを喰らわした金四郎の背後にポジションを取る峰名人。

斬られ役列伝・峰蘭太郎

二人の子分(志茂山高也氏/池田謙治氏)に続いて金四郎に斬りかかるも刀を受けられ・・・

斬られ役列伝・峰蘭太郎

かぶせられる峰名人。

斬られ役列伝・峰蘭太郎

刀を払い上げられ・・・

斬られ役列伝・峰蘭太郎

一回転して後退するも・・・

斬られ役列伝・峰蘭太郎

すぐさま大きく振りかぶって・・・

斬られ役列伝・峰蘭太郎

真向斬りを仕掛ける・・・

斬られ役列伝・峰蘭太郎

峰名人。

斬られ役列伝・峰蘭太郎

空振りに終わるも、そのまま半回転して・・・

斬られ役列伝・峰蘭太郎

一太刀繰り出す峰名人。

斬られ役列伝・峰蘭太郎

ここはおそらく里見氏が受けた刀を払う手順になっていたものと思われますが、里見氏の刀は空を切ってしまったので、峰名人が刀を止めて里見氏に払われるのを待つ格好になってますね。

里見氏に無事(?)、刀を払われ・・・

斬られ役列伝・峰蘭太郎

体勢を崩す峰名人。

斬られ役列伝・峰蘭太郎

直後に峰名人の右手から金四郎に斬りかかった志茂山高也氏が倒されます。その隙に体勢を立て直し・・・

斬られ役列伝・峰蘭太郎

一瞬の間を置いてから大きく振りかぶって・・・

斬られ役列伝・峰蘭太郎

金四郎に斬りかかるも・・・

斬られ役列伝・峰蘭太郎

抜き胴気味に峰打ちを喰らい・・・

斬られ役列伝・峰蘭太郎

身体を仰け反らせつつ・・・

斬られ役列伝・峰蘭太郎

フレームから消える・・・

斬られ役列伝・峰蘭太郎

峰名人。

斬られ役列伝・峰蘭太郎

 

芯の刀は画面向かって右から左へと斬りつけているにも関わらず、斬られた側が画面右側へとフレームアウトするパターンは珍しいですね。ですが身体は左回転してますから違和感はなく、むしろ太刀筋と美しく調和して見えます。

もっともこの斬られ方では振り下ろした刀の処理が難しいですね。斬られた直後には右手側に芯がいますから、何も考えずに振り下ろすと芯に自分の刀が当たってしまうのですが、そこはさすがの峰名人。振り下ろした刀は右脚付近にぴたりと固定されたまま身体を回転させているので危険性もありません。

 

それにしても峰名人の刀の振りはダイナミックですね。振りかぶるときは大きく、それでいて手首の使い方が上手いのか大変しなやかな太刀筋を繰り出されるので、本当に見ていて惚れ惚れします。また刀を払われた際など回転を多用するのが峰名人のスタイルですが、回るときは素早く、止まるときはピタッと止まる。実にメリハリが効いていて小気味よいです。